【消防設備】点検結果報告書(消火器具)の書き方

消防設備点検

この記事では「消防設備点検報告書」の

  • 消火器具

の書き方について解説します。

「表紙」「総括表」「点検者一覧」の書き方に関しては下記の記事を参照ください。

消防設備点検結果報告書(消火器具)の書き方

消火器具の点検票は、以下のサイトからダウンロードしましょう。Word版とPDF版があります。

消火器具点検票(その1)・・・1ページ目

点検物件、点検者情報

点検物件、点検者情報
点検物件、点検者情報

❶名称:(点検する物件の)建物名称
 所在:(点検する物件の)住所
❷防火管理者:(点検する物件の)防火管理者の氏名・・・選任されていない場合は空白でOK
 立会者:点検時に立ち会った者の氏名

※防火管理者、立会者の欄は“点検結果総括表(総括表)”に記載するため、「総括表に同じ」と記載するか、省略すること(空白)も可能です。自治体によって違いがありますので、不安な方は管轄する消防署へ問い合わせすることをおすすめします。

❸点検種別:「機器点検」 or 「総合点検」のいずれかを記入
※消火器具は「機器点検」のみ選択可能
❹点検年月日:点検を行った期間を記入
❺点検者:点検者の氏名
❻点検者所属会社:点検者の所属会社情報(会社名、電話番号、住所)を記入

設置状況等

設置状況等
設置状況等

★消火器の種類:A〜Fで消火器種別が分かれています。下記参照ください。

  • A:粉末消火器(一般的な消火器はこれ)
  • B:泡消火器
  • C:強化液消火器
  • D:二酸化炭素消火器
  • E:ハロゲン化物消火器
  • F:水消火器

点検する消火器の種別欄に「○」や不良本数を記入してください。

❶設置場所:通行または避難に支障がなく、かつ、消火器については消火薬剤が凍結、変質等のおそれの少ない場所で、使用に際して容易に持ち出すことができる位置にあること。
❷設置間隔:防火対象物の各部分からそれぞれ当該消火器具に至る歩行距離が規定の数値以下であること。(一般的な消火器は歩行距離20m以内)
❸適応性:設置した場所の消火に適応する消火器具であること。
❹耐震措置(転倒により消火薬剤が漏出するおそれのある消火器に限る):震動等による転倒を防止するための適当な措置が講じられていること。
❺表示・標識:損傷、汚損、脱落、不鮮明なもの等がなく、所定のものが設けられていること。

※より詳細な判定方法を知りたい場合は、総務省消防庁【公式】の消防設備等の点検要領を参照ください。

消火器の外形

消火器の外形
消火器の外形

❶本体容器:消火薬剤の漏れ、変形、損傷、著しい腐食等がないこと。
❷安全栓の封:損傷、脱落等がなく、確実に取り付けられていること。

❸安全栓:変形、損傷等がなく、確実に装着されていること。

❹使用済みの表示装置:変形、損傷、脱落等がなく、作動していないこと。
❺押し金具及びレバー等の操作装置:変形、損傷等がなく、確実にセットされていること。
❻キャップ:変形、損傷等がなく、本体容器と緊結されていること。

❼ホース:変形、損傷、老化、つまり等がなく、本体容器と緊結されていること。

❽ノズル、ホーン及びノズル栓:変形、損傷、老化、つまり等がなく、ホースと緊結されており、二酸化炭素消火器にあっては、ホーン握りの脱落がないこと。

❾指示圧力計:変形、損傷等がなく、指示圧力が適正であること(緑の範囲内であるか確認)。

➓圧力調整器:変形、損傷等がないこと。
⑪安全弁:変形、損傷等がなく、本体容器と緊結されていること。
⑫保持装置:変形、損傷、著しい腐食等がなく、消火器を容易に取りはずせること。
⑬車輪(車載式消火器に限る):変形、損傷等がなく、円滑に回転すること。
⑭ガス導入管(車載式消火器に限る):変形、損傷等がなく、確実に取り付けられていること。

※より詳細な判定方法を知りたい場合は、総務省消防庁【公式】の消防設備等の点検要領を参照ください。

消火器具点検票(その2)・・・2ページ目

消火器の内部等・機能

消火器の内部等・機能
消火器の内部等・機能

※消火器のキャップを開け内部を点検する項目です。一般の方がこの項目を点検することはほぼありません。(今回は実施していないため「/」表記)

<本体容器及び内筒等>
❶本体容器:内面に腐食、防錆材料の脱落等がないこと。
❷内筒等:損傷、腐食、漏れ等がないこと。
❸液面表示:明確にされていること。

<消火薬剤>
❹性状:変色、腐敗、沈澱物、汚れ等がなく、粉末消火薬剤にあっては、固化がないこと。
❺消火薬剤量:所定量あること。

❻加圧用ガス容器:著しい腐食がなく、加圧用ガスが所定量あること。
❼カッター・押し金具:変形、損傷等がなく、操作用のレバー、ハンドル等を操作した場合に、カッター及び押し金具が確実に作動すること。
❽ホース:ホース及びホース接続部につまり等がないこと。
❾開閉式ノズル・切替式ノズル:開閉操作または切替操作が容易にできること。
➓指示圧力計:正常に作動すること。
⑪使用済みの表示装置:正常に作動すること。
⑫圧力調整器:正常に作動すること。
⑬安全弁・減圧孔(排圧栓を含む):変形、損傷、つまり等がなく、確実に作動すること。
⑭粉上り防止用封板:変形、損傷等がなく、確実に取り付けられていること。
⑮パッキン:変形、損傷、老化等がないこと。
⑯サイホン管及びガス導入管:変形、損傷、つまり等がなく、確実に取り付けられていること。
⑰ろ過網:損傷、腐食、つまり等がないこと。
⑱放射能力:車載式の消火器以外の消火器については、放射試験を抜取り方式により実施し、放射能力に異常がないこと。

※より詳細な判定方法を知りたい場合は、総務省消防庁【公式】の消防設備等の点検要領を参照ください。

耐圧性能、備考、測定機器、器種毎点検結果欄

耐圧性能、備考、測定機器、器種毎点検結果欄
耐圧性能、備考、測定機器、器種毎点検結果欄

❶消火器の耐圧性能:消火器のうち、製造年から10年を経過したもの又は消火器の外形の点検において本体容器 に腐食等が認められたものについて実施すること。ただし、この点検を実施してから3年を経 過していないものを除く。

※耐圧性能点検の実施は現実的に難しいため、新品に更新するのが一般的です。

<簡易消火用具>(今回の記入例は「消火器」なので「/」表記)
❷外形:水バケツ及び水槽に、変形、損傷、著しい腐食等がないこと。
❸水量等:水槽の水、乾燥砂、膨張ひる石又は膨張真珠岩が規定量あること。

❹備考:不良の詳細情報などを記入する。

❺測定機器:点検に使用した機器の校正年月日等を記入する。(今回の記入例では特段点検に使用する機器がないため記入していません。内部・機能点検を行う場合はキャップスパナ、秤量計などを記入します。)

❻器種ごとの点検結果記入欄:消火器の器種ごとに設置数、点検数、合格数、要修理数、廃棄数を記入します。

※より詳細な判定方法を知りたい場合は、総務省消防庁【公式】の消防設備等の点検要領を参照ください。

以上、本記事が皆様の参考になれば嬉しいです。

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